原因・病態

末梢動脈疾患(PAD)とは、足の血管に動脈硬化が起こり、血管が狭くなったり、詰まったりして血液の流れが悪くなる病気です。足の血流が悪くなると足がしびれたり、痛んだり、歩きにくくなったりします。
さらにPADが悪化すると、足に潰瘍ができたり壊死したりすることもあり、ひどい場合は足の動脈を手術しなければなりません。また、PADと同じ動脈硬化を原因とする病気である狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを合併することが多いので注意が必要です。

症状

進行度

1度 冷感・しびれ:足先がしびれたり、冷たく感じる。

2度 間歇性跛行:一定の距離を歩くと筋肉の痛み・ひきつりを感じて歩けなくなる。休息すると回復し、再び歩くことができる。

3度 安静時疼痛:夜間などに足が強く痛む。

4度 潰瘍や壊死:見た目にも明らかな異常が現れる。

診断

問診、触診を行い、血圧脈波検査装置でABI(足関節上腕血圧比)を測定します。PADが疑われた場合には、血管エコー検査で評価を行い、必要に応じて血管造影やCT検査を依頼します。

★PADは進行して重症になると足の手術が必要となることもあります。そうならないためには、早期発見することが大切です。